以前に採集ポイントを記録するのに、道路地図を利用していると書いたことがあります。しかし、人から標本を提供された場合、そのラベルからどこにあるのかを確認しないといけません。というのも、論文を書く場合には、検視した標本を北から南方向へ、並べないといけません。同じような緯度にある場合には西よりも東を優先するというのが暗黙のルールです。
昆虫採集をするのに山奥へ入っていく場合が多いので、地形図を利用します。道路地図では大まかなところや有名なところは掲載されていますが、細かい場所はあまり詳しく掲載されていません。一番早いのは採集した人にどこで採集したかを尋ねるのが一番手っ取り早いのですが、遠くにいる人だとそれもかないません。それに標本もいただいているのにさらに手間をかけさせるのが一番気になる部分ではあります。
しかし、わからない場合には尋ねるしかないのです。特に地方では読み方が違うとか、採集ラベルは外国の人にも使用してもらうように英語で書かれるのが基本になっています。ですからこちらも出来るだけ調べて、調べた上で分からない時に尋ねることにしています。
採集した人が表記を間違っているときもありますので、注意しないといけません。しかも、平成の町村大合併で変更した地名や廃止された地名もあるので、その点も注意しないといけません。最近はGPSで緯度経度を併記した採集ラベルをつけている人もいらっしゃるので、便利なこともあります。
私はそういう機器は持っていないので、原始的なラベルです。