今日ご紹介する昆虫はビロウドハマキです。1年に2回(6~7月と9~10月)出現します。幼虫の食樹は夏に出てくるのはカエデ、秋に出てくるのはアセビ、ツバキ、モミジ、ヤマモモ、オガタマノキです。小蛾類の仲間ですが、やや大きく、メスの翅開帳40~50mmもあります。派手な色をしているので、すぐに目に付くと思うのですが、最近はあまり見なくなったような気がします。まぁ私がフィールドにあまり出ていないのも原因のひとつだと思いますが。
でも2003年から東京の方では増加しているということです。分布は本州~屋久島、海外の分布は樺太・中国となっています。温暖化の影響で少なくなってきているのでしょうか?興味はありますが、これは専門家にお任せするとしましょう。
私が修了した研究室は、もともと小蛾類の分類で有名でした。初代、三代目~五代目の教授は小蛾類の分類をしていらっしゃったので、私も展翅は叩き込まれました(伝統的な展翅方法でしたが、今ではチョウ類の展翅方法と同じやり方が増えてきました)。フィールドに出かけたらお土産として持ち帰らないといけなかったもので、長期のフィールド調査では、朝から夕方まで採集をして、夜は遅くまでライトトラップをしてお土産をせっせと作っていたものです。また長期の採集旅行に出かけたくなりました。