日本の上空には-12度の寒気があるらしいです。異常低温に気をつけるよう予報が出ていますが、現場の人は大変かもしれません。皆様もお気をつけください。
今日はハサミムシ目 Dermaptera です。世界で2000種ほどが知られ、熱帯・亜熱帯に多様なグループです。西ヨーロッパではわずか20種だけらしいです。ハサミムシ目は腹部末端の尾毛が変化して獲物を捕まえるための「はさみ」に変化しているので、すぐに他の昆虫と分けることが出来ます。写真はコブハサミムシ Anechura harmandi (Burr, 1904)です。日本ではこのハサミムシだけが子育てをすることが知られています。
コブハサミムシは、土の中で産卵し、雌は卵を守るようにして保護し、孵化した幼虫の餌になるといわれています。ほとんどの昆虫は卵を産みっぱなしですが、ハサミムシの他にはコウチュウ目のシデムシ、スズメバチやアシナガバチ、アリなどが子育てをしていることが知られています。
英語ではEarwigsといいますが、これはかつて熱帯でハサミムシが屋内に侵入して、寝ている人の耳に入り込んだのが原因です。wigは「かつら」を意味しますが、耳の中に入り込んでガサガサと毛の束が入り込んだような感じになるからでしょうか。どこかの文献に書いていたような気がするのですが、思い出せません。