昆虫の分類12

朝から雨が降ってます。今日一日ずっと降るらしいですが、現場の方は大変です。風邪を引かないようにお気をつけください。

マダラカマドウマ今日の昆虫は、バッタ目 Orthoptera です。直訳するとOrtho- がまっすぐな、ptera は翅、という意味なので、日本で昔に呼ばれていた直翅目となります。バッタ目は前脚・中脚に比べて、後脚が長く跳躍に適した形となり、それが簡単に見分けるポイントとなります。人間で言う太腿にあたる部分がかなり太くなっています。バッタ目の中には、カマドウマ類、キリギリス類、ツユムシ類、コオロギ類、コロギス類、イナゴ類、バッタ類の仲間が日本にはいます。大体は前翅をこすり合わせて鳴き、日本は古代からこの鳴き声を愛でていました。ところが外国に行くと雑音としか聞こえないそうで、オノマトペが発達している日本ならではの文化かもしれません。写真1はマダラカマドウマ Diestrammena japonica Karny, 1842 です。湿気の多いところでよく見かけられ、床下などにいる場合があります。

トノサマバッタ日本ではトノサマバッタ Locusta migratoria Linnaeus, 1758 (写真2)という有名なバッタがいます。本種には孤独相と群生相があり、孤独相に比べて群生相の胸部の筋肉が発達し、飛翔に適している変異があります。横から見ると胸の部分が盛り上がっていて、体の色も褐色になります。これに関連した話では、アフリカ・中東・中国の農業に被害を与えているサバクワタリバッタ Schistocerca gregaria Forsskal, 1775 (Forsskalのaの上には○が付く)などは、個体群が増加して群生相になると、集団で移動して、移動した場所の植物すべてを食べつくして、次の場所へ移動するという行動が知られています。日本ではまだ被害は出てませんが、潜在的なものがあるのかもしれません。漫画では人間にも被害が及んでいますが、本当のところはどうなんでしょう。

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