昆虫の分類29

今朝、出かけるときは暖かかったものの、空はどんよりとしていて少し憂鬱な気分になってしまいました。気分を一新して仕事をしないといけないですね。

ラクダムシ2今日はラクダムシ目 Raphidioptera です。このグループも以前はアミメカゲロウ目に含まれていました。ヘビトンボのように前胸部が長く前方に伸長していて、ラクダのように見えることから名づけられました。ただし英語ではこちらがsnakeflies, camelneckfliesと呼ばれ、昨日お話したヘビトンボはalderflies, dobsonflies, fishfliesと呼ばれてます。日本語的にはsnakefliesはヘビトンボのような気がしますが、学生時代から少し不思議に思っていたものです。

日本からラクダムシ科 Inoceliidae とキスジラクダムシ科 Raphididae の2科確認されており、それぞれに1種ずつしかいません。すなわち日本には ラクダムシ Inocellia japonica Okamoto, 1917 とキスジラクダムシ Raphidia harmandi Navas, 1909しかいないのです。写真はラクダムシです。幼虫は樹皮下の隙間に生息し、他の昆虫の幼虫を食べます。都会ではまったく見られません。私は春のアカマツ林の中で飛翔しているのを目撃しました。この時はハルゼミ Terpnosia vacua (Olivier, 1790) の調査を行っていたのですが、取り逃がしてしまいました。この春は大師匠と共にムモンコバネ Paramartyria immaculatella Issiki, 1931などと共に採集できたらいいなと思ってます。でもこのまま暖かくなると時期が早まるのではという懸念があります。情報をしっかりと集めないと。

 

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