日中はかなり暖かくなってきましたね。でも春一番の報せを聞いていないのですが、もう終わりましたっけ?明日は雨の予報ですし、気を緩めずにがんばりたいです。
今日はマルトゲムシ上科 Byrrhoidea です。この上科にはマルトゲムシ科 Byrrhidae、ヒメドロムシ科 Elmidae、ドロムシ科 Dryopidae、Lutrochidae、チビドロムシ科 Limnichidae、ナガドロムシ科 Heteroceridae、ヒラタドロムシ科 Psephenidae、Cneoglossidae、ナガハナノミ科 Ptilodactylidae、ダエンマルトゲムシ科 Chelonariidae、Eulichadidae、ホソクシヒゲムシ科 Callirhipidae の12科が含まれ、幼虫が水生のものも含まれます。形態も多様で、平べったいものからぼってりと膨隆したものまであります。写真はマルトゲムシの一種 Byrrhus sp. で、ぼってりとした体型のものは高山帯などで見られるようです。私も生きたものを見たことはありません。体型的に山登りが苦手なもので・・・。写真2はベトナムで採集してきたEulichas sp. です。写真3はリュウキュウダエンマルトゲムシ Chelonarium ohbayashii M. Satô, 1964です。
大阪の近辺では山手の川沿いに行くとヒメドロムシ科やナガハナノミ科の甲虫が見られます。これら水生甲虫に関する研究は、かつて佐藤正孝博士が研究しておられましたが、今はその愛弟子の吉富博士が研究を引き継いでおられます。私の水生甲虫は今、吉富さんのところに嫁いで行ったものもあれば、同定のために預かっていただいているものもあります。もう少しいろいろと図鑑的に見せることが出来ればいいのですが、勉強も不十分で、形態的な特徴などにも言及できず申し訳ありません。甲虫全般の系統進化について、手に入れたい文献はあるのですが、専門書なので高価なんですよね。手に入れることが出来たら、またお話したいと思います。