残暑が続きますが、今朝は少々過ごしやすかったと思います。
さて、先日私は三重県立総合博物館「みえむ」にパラタクソノミスト養成講座の講師としていってまいりました。北海道大学総合博物館の先生と共に子供から大人まで、甲虫の分類方法を教えてきました。特に子供たちは難しい勉強も楽しくやっていたように見えて、将来の昆虫学者がいそうな雰囲気でした。
三重県立総合博物館にあるものと、北海道から持参された標本を元に、甲虫の分類を行い、整理していくというものです。写真1は整理された北海道のオサムシ科で、本州では見られないオオルリオサムシなどがあり、受講者たちは喜んでいました。
パラタクソノミストとは、「準分類学者」という意味で、海外での博物館における学芸員不足により、ボランティアで整理をする方々のことを指します。今回講師をされた先生と私が北大で始めましたが、日本でもこういった方々を養成しようとという目的でやっています。北海道では先鞭をつけた北大で多く行われていますが、それ以外はあまり行われていないのが現状です。我々の方法を一度見せて、それ以降は各博物館で行っていただけるとありがたいのですが、それぞれの専門や人員不足などにより二の足を踏んでいるところが多いのかもしれません。
日本の博物学に対する認識が海外と同様になればいいのですがねぇ。
あ、ちなみに写真2は三重県立総合博物館で飼育展示されているヨロイモグラゴキブリです。普段は土の中に潜ったままで、交尾の時期になると地上に出てくる珍しい種類ですよ。