ホタル狩り

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先日、箕面公園にホタルを見に行きました。夕方から人が集まってきて、川沿いの好きな場所に各々が座って、待っていました。結構人が多く、現在は滝つぼのほうまで見ることができるそうです。

水の中にすむホタルは、世界的に見ても日本のゲンジボタルとヘイケボタルだけです。他のホタルは陸上で生活するものがほとんどで、非常に珍しいのです。箕面公園には箕面川があり、ゲンジボタルが生息しています。エサとなるカワニナが多くいることと、水がきれいなことが要因でしょう。以前は昆虫館のイベントで、ある時間だけ外灯を消して楽しんでいましたが、現在はLEDの外灯に変わり、あまり明るくないので、そのまま楽しむことが出来ます。消すと防犯上もよろしくないからでしょう。

さて、写真は上からゲンジボタルのオス、メス、オスの頭部です。オスもメスも敵に見つからないように暗闇で行動することを選んだようですが、それではコミュニケーションが取れないので光を利用するようになったと考えられています。そのためにホタルの複眼は非常に大きくなっています。口はありますが、非常に小さく水を飲むことぐらいしか出来ないそうです。昔の歌に「こっちの水は甘いぞ」とありますが、すでに水しか飲めないことがわかっていたんでしょうか?

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イエシロアリの季節

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いよいよ6月。梅雨入りしたせいかジメジメ感じられる日もありますね。

6月~7月は、イエシロアリの群飛(結婚飛行・巣分かれ)の時期です。関西では以前より、主に湾岸部で見られていますが、その生息範囲は、平均気温の上昇とともに、徐々に拡大しています。

夕方大量に飛び出して電灯などに集まり羽を落とすので、翌朝、大量の羽を見て驚かれる方もいらっしゃいます。

ここ最近の傾向で、マンションやビルの上階でイエシロアリの被害が見られるケースがあります。
侵入経路は、パイプスケースの断熱材中を上へ上へ進むケースや、最近のビルやマンションで推奨されている「屋上庭園」に営巣する場合も稀にあります。

虫たちが棲みかを作ったり、発生したりするのには「条件」が揃う必要があります。その条件は虫の種類で異なりますが、「条件が揃わなければ発生しない」逆に言えば「条件さえ揃えばどこでも発生する」ということになります。

「虫の大量発生=異状を知らせている」と言われます。

大きな被害に遭わないためには、定期点検と防除工事が一番です。人の健康管理と同じように、家の健康管理をしてあげましょう!

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ホソヒラタムシ募集

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最近は日中が暑くて朝晩が冷える日が続いてますが、健康には十分お気をつけください。

虫たちも活動的になってきています。昆虫を研究している人も虫たちの活動に合わせて活発化してきます。
私の後輩で、今は九州大学大学院でホソヒラタムシ科の研究をやっている人がいます。日本にいる種類を一通り見たいというので、私のほうにも連絡がありました。

野外で採集できるものは、後輩自身の腕で採集してもらうのですが、オオメノコギリヒラタムシ、ヒゲブトノコギリヒラタムシなど、倉庫で単発的に発生する種類などはほとんど標本がありません。日本国内での分布などの調査にもなりますので、もし提供してくださる方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。

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ヘッピリムシ

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今日はトラップにかかっていた昆虫の同定をしていたところ、ミイデラゴミムシがかかっており、まだ生きていました。知ってる人は知っていますが、知らない人は体験したことが無いことを動画で撮影しようと思いました。

ミイデラゴミムシは通称「ヘッピリムシ」と呼ばれ、敵に襲われたときに腹部先端(いわゆるお尻のほう)から、高温のガスを噴射します。このガスはヒドロキノンという物質で、空気に触れると化学反応を起こして破裂音とともに高温になります。えさを食べていないので2~3回は連続して出せたようですが、体力が十分であればどれぐらい噴射できるんでしょう?

インドネシアでこれに近い種類を採集したときには、動きがすばやくて3回ほど噴射されましたが(もちろんピンセットに!)3回とも白煙が出ていました。

そんな白煙は上がっていませんが、興味のある方はご覧ください。系統の違う動物のタヌキやスカンクが同じ方法で敵を撃退しているのは興味深いですね。この撮影をした後は逃がしてあげました。

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ヤマトシロアリ

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ゴールデンウィークも終わってしまいました。子供たちを連れて出かけた後、マンションに帰ってきたら「ベランダのところでうろうろしてる虫がいてる」と子供が私を呼んだので、見てみるとヤマトシロアリ有翅虫の翅を落とした1匹がうろうろしてました。うちのマンションには大きいベランダと小さな小さなベランダがあり、小さいほうでうろうろしてたのです。もちろん、ベランダにはヤマトシロアリが好むようなものは無し。どこかに隠れようとしてうろうろしてたのでしょう。

そんなところなので、他にはいないだろうと予想をして周辺を探しましたが、まったくいてませんでした。風が強かったので、飛ばされて迷子になったのかもしれません。じっくり観察できるチャンスなので、飼育容器を厳重にして飼育してます。湿った環境を好むので、濡れたティッシュを入れておいたら、そこにずっといて離れようとはしません。木材のほうには行かないので、何時木材を加害するのかが観察できたらええなぁ、と思ってます。

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ヤマトシミ

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家の中に出てくる銀色の平べったい虫。それはヤマトシミです。タンスの裏や畳の隙間からひょっこり出てきます。大阪では「湿気虫」と呼ばれる地域もあるようで、暗くてジメジメしたところが好きなのかもしれません。

2年前の6月中旬にに家に出てきたヤマトシミを飼育していました。どれだけエサを与えなくても生きることが出来るか、というのを検証していましたが、中にティッシュペーパーを入れておいたので、それを食べて生きていたようです。

会社に持ってきて飼育を続けていたところ、昨日の晩から今朝にかけて、1匹が脱皮し、その脱皮殻を食べていました。脱皮殻を食べるのは習性のようですが、家の中で見つからなくても脱皮殻をエサにしてどこかに潜んでいるかもしれませんね。写真は脱皮殻をせっせと食べているところです。少々の光や振動を与えても、少しの間動きは止まりますが、食べ続けていました。

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鉄骨でもシロアリ被害はあります!

TVでも、シロアリのCMをみかけるようになりました。

ヤマトシロアリが結婚飛行を始めるこの時期、地中や木材中で生活するシロアリが人目につくのは、今のこの時期だけとも言えます。

シロアリの被害は、木造住宅だけと思われがちですが…
鉄骨プレハブのハイツや、高層マンションなどでも被害が見られます。

普通によく見られるタイプのハイツの1階で被害があるのに、床下はキレイ。

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床下には一切被害が見られません。

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探して…

探して…

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やっとみつかりました!
鉄骨に沿って、蟻道がありました!

最近の住宅では、このように一見被害がないように見えるのに、壁の中やパイプスペースの断熱材の中など、表面上は見えないところを通って被害をもたらすケースが見られます。

大きな被害を受けないためには、定期的に点検を受けるのが一番です。

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フタオクロバエの羽化

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4月18日に飼育していたフタオクロバエが羽化してきました。

偶然羽化しているところに遭遇したのでしばらく観察していました。見ていると囲蛹殻から脱出しようとしているときに、額嚢を膨らませていました。額嚢は触角の上にある袋のようなもので、最初に囲蛹殻から出るときに膨らませて、殻を割るためのものだと思っていましたが、脱出しているときに、りきんでも膨らむんですね。珍しいので掲載しました。

写真では顔の前のほうに白いものが膨らんでいると思いますが、それが額嚢です。

残念ながら写真のフタオクロバエは脱出できずに死んでしまいました。

このブログを上司と一緒に作成していたのですが、私の手際が悪くて遅くなってしまいました。ごめんなさい。

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ヤマトシロアリ群飛 第1報!!

先週(4月2日)ヤマトシロアリのハネアリが群飛しているって一報が入りました!!

現調へ行くと…間違いなくシロアリのハネアリ。
「早くないか?」
と、思いますが間違いない…

あれから10日ほど経過していますが、昨日も今日も
「寒すぎないか?」
と、思う今日このごろ…

みなさま風邪などひかれませんよう、お体ご自愛下さい。

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マダニに注意!

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本年1月末に確認された「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は、マダニ類が媒介する新しい感染症として話題になりました。また、海外からウィルスが入ってきたのではなく、日本に存在していたウィルスが原因となっている可能性が高いと考えられています。

その他、日本で見られるマダニ類が媒介する感染症には、
・ツツガムシ病
・ライム病
・日本紅班熱
・野兎病
などがあげられます。

マダニ類の寄生を避けるには、どうしたらよいのでしょうか…

マダニ類は体の大きさが一番小さいときで約1cm、血を吸うと1円玉ぐらいの大きさになります。世界で約240種類がいて、ほとんどが動物に取り付いて血を吸います。満腹になるまで血を吸うのですが、大体1~2週間くらい体にくっついたままになります。

血を吸えないと死んでしまうので、マダニ類は野生動物が多くいる場所、すなわち山の中で多く見つけられます。しかし町の中でもいないということはありません。犬の散歩で川原に行くと草むらに入った犬にしがみつくこともよくあります。ですから、草むらに近づくときは気をつけましょう。

では、マダニ類はどうやってエサを見つけるのでしょうか?マダニ類は動物が動いたときに出す「酪酸(らくさん)」のにおいをかぎつけ、草むらの葉の上で待ち伏せします。そして動物が通ったときにピョンと飛び乗り、すぐさま皮膚の柔らかい部分に噛み付くのです。

前文で「血を吸う」と書きましたが、実際は噛み付いて、頭を皮膚の中に突っ込んで血を吸い上げます。種類によっては、取れないように唾からセメントのような固まる物質を出して自分を固定します。おなかいっぱいになるとそのセメントを溶かして離れるというすごい奴もいるのです。

マダニ類に噛まれたときには、頭を突っ込んでいるので、むやみに取ると頭だけが皮膚の下で残り化膿する場合、体液が逆流して化膿する場合(ウィルスが体内に入る原因の1つになります)などがありますので、気持ちは悪いですが、そのままにしておいてすぐに皮膚科のお医者さんに見ていただいたほうがいいでしょう。実際気づかない人のほうが多く、お風呂で体を洗っているときに気がつくことが多いようです。

蛭(ヒル)のようにタバコを近づけたりすると離れる場合もありますが、成功した例は少ないそうです。

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