昆虫の分類46

このブログの写真を撮るのと出来れば展示をしたいので、標本整理を行っていますが、なかなか終わりが来ません。昨日も家にある標本を見てみるとまだまだ邦産の甲虫が出てきてしまいました。液浸のものを含め、まだまだ終わりそうにありません。

クリイロヒメキノコムシさて今日はヒラタムシ上科 Cucujoidea になります。しかしこの上科と続くゴミムシダマシ上科 Tenebrionoidea には多くの科が含まれます。最近の論文ではテントウムシ上科 Coccinelloidea が創設されたりして、いろいろと研究が進んで整理がなされるんではないでしょうか。まだ論文が出版されたところなので、支持されるかどうかは今後の研究によるでしょう。ヒラタムシ上科にはムカシヒラタムシ科 Protocucujidae、ヒメキノコムシ科 Sphindidae、ヒゲボソケシキスイ科 Brachypteridae、ケシキスクロヒラタケシキスイイ科 Nitidulidae、Smicripidae、ネスイムシ科 Monotomidae、Boganiidae、オオキスイムシ科 Helottidae、Phloeostichidae、ホソヒラタムシ科 Silvanidae、ツツヒラタムシ科 Passandridae、ヒラタムシ科 Cucujidae、チビヒラタムシ科 Laemophloeidae、ミジンキスイムシ科Proplactidae、ヒメハナムシ科 Pharacridae、Hobartiidae、Cavognathidae、キスイムシ科 Cryptophagidae、Lamingtoniidae、オオキノコムシ科 Erotylidae、キスイモドキ科 Byturidae、ムクゲキスイムシヤマトネスイ科 Biphylidae、ムキヒゲホソカタムシ科 Bothrideridae、カクホソカタムシ科 Cerylonidae、テントウモドキ科 Alexiidae、ミジンムシダマシ科 Discolomatidae、テントウムシダマシ科 Endomychidae、テントウムシ科 Coccinellidae、ミジンムシ科 Corylophidae、ヒメマキムシ科 Lathridiidaeの合計30科という大所帯です。形態的にも生態的にも多様であり、見慣れない甲虫の場合には甲虫図鑑Ⅲを見てみるということにしていましたが、最近ではようやく分かるようになって来ました。ここら辺は経験と慣れが必要になってきます。写真は上からクリイロヒメキノコムシ Sphindus castaneipennis Reitter, 1878、クロヒラタケシキスイ Ipidia variolosa Reitter, 1879、ヤマトネスイ Rhizophagus japonicus Reitter, 1884です。今回紹介した甲虫の記載者はすべてE. Reitter氏であり、「Fauna Germanica Die Käfer des Deutschen Reiches」[5 Bände] (1908 – 1917) を著したオーストリアの昆虫学者・収集家・標本商です。この本は非常に精密な甲虫の図譜があり、インターネットで画像が出てますので、一度見てみてください。他の科の写真は次回に掲載する予定です。多すぎますんで・・・。

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