昆虫の分類

今日から少し昆虫のグループについて書こうと思ってます。生物の分類は、古代ギリシアのアリストテレスがある程度の分類を行っていたようです。といっても、ネコやイヌ、ゴキブリ、ノミ、ハエなど大まかなものです。その後、1758年にスウェーデンのリンネが分類体系を確立し、二名法を用いて種を表し、今でも引き継がれています。二名法は原則ラテン語もしくはギリシア語に変化させたものを用い、属名と種小名で表されます。例として、ネコ(イエネコ)はFelis silvestris (Linnaeus, 1758)が学名で、野生の猫という意味になります。ですから、古くから認識されていたもののなかでは、ラテン語でイヌのことをCanis、ネコのことをFelis、ハエのことをMuscaといい、それぞれの学名の属名になっています。昆虫の分類はLinnaeusやFaburicius によって多くの種類が記載されました。いまなお、1日に2種ぐらいのペースで新種が記載されるほど多くの未記載種が昆虫には残っています。

カマアシムシ1現在、昆虫は33目に分類されています。そのうち、3目は「側昆虫綱(偽昆虫綱)」とされ、昆虫に含めない研究者もいます。今日はその3目のうちの1つ、カマアシムシ目 Protura (写真1)についてお話します。

カマアシムシ目は、土壌中に生息する無変態で翅のない昆虫で、触角もありません。少し見難いですが写真2のように前脚を鎌のように振り上げて触角の代わりカマアシムシ2にしていることから、カマアシムシと呼ばれるようになりました。それまでは洞窟性の昆虫やトビムシなどの研究をしていた吉井良三博士にちなんでヨシイムシと呼ばれていました。分類には体表面や前脚などに生えている刺毛の配列で分類されるようです。世界には731種が記載されています。

日本には約60種程度が記載されていますが、現在分類できる人は2~3人程度で少ないでしょう。私は採集しても分類できない状態です。高性能の顕微鏡が欲しいなぁ。小さいと視野の光量が減るので、高倍率でも明るい顕微鏡がいいですね。

LINEで送る

投稿日: