昆虫の分類16

私の妻が花粉症のような症状になってます。いつもならもう少し遅いはずなのですが、周りの人を見ても花粉症の人はいないので、また新しいアレルギーなのでしょうか。心配です。

ヒメカマキリ2今日はカマキリ目 Mantodea です。学名のMantisは「祈る人」という意味で、触角のグルーミングや捕獲体制のときに前脚を合わせていることから見たいです。カマキリは街中でも良く見られる種類で、私が小学生の頃は都市部では男子に人気の高い昆虫でした。今は昆虫を触ることができない子供たちが増えているので、人気が有るのかどうかは分かりません。昔は網翅目 Dictyoptera として、ゴキブリ目と一緒にされていました。今でも同じグループにする研究者、別個のグループにする研究者と意見が分かれています。写真1はヒメカマキリ Acromantis japonica Westwood, 1889 です。

特徴としては、前脚が鎌のようになり、エサである他のの昆虫を捕まえやすくなっています。それと併せて、前胸が細長く伸びているのも特徴です。卵鞘の中に卵を産卵し、冬を越します。よくカマキリの卵を探して、その高さまでしか雪が積もらないと降雪地域では言われていることもありますが、あまり信用できません。卵鞘は発泡スチロールのような感じで、断熱効果もありそうです。

ハナカマキリ研究が待たれますが、南米には原始的とされるカマキラズ科という鎌を持たないグループがいます。昨日紹介したカカトアルキ目と近いグループなのかもしれません。また、日本のカマキリは地味な色彩をしていますが、マレーシアなどの東南アジアにはケンランカマキリというグリーンメタリックに光るカマキリがいます。木の幹で生活し動きはすばやく、捕まえるのが難しいようです。私は北海道大学総合博物館で見た標本が今のところ最初で最後です。その他にハナカマキリHymenopus coronatus Oliver, 1792 (写真2、展足中)などは幼虫はランの花に似せて、獲物が来るとすばやく捕獲します。写真では黄色っぽくなっていますが、生きているときはランの花弁のように美しい白色をしています。

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