今朝は一段と冷え込みました。バイクや自転車で通ってる人は大変だったかもしれません。インフルエンザはまだ流行していませんが、寒くなってきたので、ご用心ください。
今日はイシノミ目 Archaeognatha についてお話します。このグループは、古顎目と呼ばれ、大あごの関節丘が1つしかないことでシミ目 Zygentoma と分けられました。以前はイシノミ類とシミ類を合わせて Thysanura という目でしたが、シミ類の大あごの関節丘が2つであることから、分けるのが妥当とされています。
イシノミ目は体長20mm未満の紡錘形で翅はなく、細長い触角と1本の長い尾糸、それよより短い尾毛があります。世界で約500種が記載され、小さなグループですが、広い生息域を示し、標高5000mの山や極地方、海岸や湖岸、熱帯雨林などにも生息しています。生息環境は日陰の乾燥した岩壁に住み、ほぼ同じ場所で生活します。成長は遅く、孵化した幼虫はそのまま越冬し、翌春に成長を再開して約2ヵ月後に成虫になるそうです。成虫期間は1年以上あるので成虫で冬越しもします。主食は陸生藻類です。森の近くで調査している場合には、粘着トラップに入ってくるかも知れませんが、人間に害はないのでご安心ください。
写真はオカジマイシノミ Pedetontus okajimae Silvestri, 1943 かなと思ってます。葉きり同定していないので、ご了承ください。