昆虫の分類31

寒さが戻って着ました。週末まで寒いと聞いていますが、早く春になって欲しいですね。そのかわりに昆虫も害虫も活動をし始めますけど。

クロサワツブミズムシ今日もコウチュウ目のお話で、粘食亜目 Myxophaga です。日本から粘食亜目は今のところ、ツブミズムシ科 Torridincolidae のクロサワツブミズムシ Satonius kurosawai (M. Satô, 1982) ただ1種のみです(写真1)。1982年に水生甲虫をおもに研究主体としていらした佐藤正孝博士が、国立科学博物館のタマムシの研究家・黒澤良彦博士に献名したものです。ただ、新属であることが明らかになったため、Satoniusという属名が発見者の佐藤博士に献名されました。粘食亜目には本科の他に、ガムシモドキ科 Lepiceridae、デオミズムシ科 Hydroscaphidae、マルケシムシ科 Microsporidae が含まれます。マルケシムシ科も発見されているようですが、まだ新種として記載はされていないようです。

クロサワツブミズムシは渓流に住み、コケ類などを食することと非常に小さい甲虫なので、見つけにくいのです。ですからあまりお目にかかることは少ないでしょう。昆虫採集に関して非常にスキルの高い知り合いが、本種を採集したのですが、改めて脱帽した思いがあり、大阪市立自然史博物館の会報に本種が採集された記事をその方と連名で投稿したことがあります。今年はちょっと採集しに行ってこようかな。

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