ヒメマキムシ類は多くは野外の枯れ枝などで見かけられる微小な甲虫で、家屋内にもよく出てきます。日本から約34種類が確認されていますが、そのうち屋内で見かけられるものは20種程度います。これらは家屋害虫学会が発行している学会誌に田中(1986)と田中・多比良(1995)が著しています。
写真は上からイトヒメマキムシ、コブヒメマキムシ、ユウレイヒメマキムシです。ユウレイヒメマキムシの頭部と前胸部には、ロウ状の物質が癒着しています。他のヒメマキムシもこのような物質を付着させるようで、この物質を何のために付着させているのかはわかりません。カイガラムシなどは身を守るためなのですが。
今回紹介したものは一般には採集されないようで、私もこの業界に入ってきてから見ることが出来ました。こういった自然であまり採集されない種類は貴重で、全種類が掲載された図鑑を作成する際には必要となります。最近では貯穀害虫のゴミムシダマシ類を持ってませんかと知り合いから依頼されました。しかし残念ながら私は持っておらず、現在も探し続けているとのことです。オオツノコクヌストモドキとかカシミールコクヌストモドキとか協力してくれる人がいてくれたらいいなぁ、と図々しく思っています。
私も自分の研究しているグループの図鑑でも作ろうかな。