久しぶりの更新

梅雨のいやな季節ですね。前回が5月12日だったので、約1ヵ月半近くもこのブログを更新してませんでした。すみません。

検体4シロアリ、クロアリなどの季節とも相まって、定期点検・緊急対応などかなり忙しかったので、更新できませんでした。いろいろ溜まっている仕事も少しずつ消化していかないと、各方面の方々にお叱りを受けてしまいます・・・。翅アリ(クロアリ)の同定も何回か受けました。ルリアリ Ochetellus glaber (Myer, 1862)とトビイロケアリ Lasius japonicus Santschi, 1941 が多かったですね。

チャドクガ1会社の玄関では最近チャドクガ Arna pseudoconspersa (Strand, 1914)をよく見かけます。というか採集してます。写真は展翅中のものなので、見にくくてすみません。幼虫は弊社の社員の方が採集してきてくださったので、アルコール液浸になってます。

 

今後は更新できるようにがんばりますので、よろしくお願いいたします。

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晴れました

今日はいい天気です。もうすでに暑いです。水分をよく摂るようにしましょう。

むかで今日は現場に出かけます。トラップ回収などが主ですが、最近はトラップに捕獲されている昆虫が多くなりました。冬場は少なくて同定もすぐに終わるのですが、今後は非常に多くの昆虫などを見ないといけませんから、時間がかかってしまいます。

ムカデやヤスデなどの多足類も捕獲や相談件数が増えてきました。こういった害虫の駆除なども行っておりますので、一度ご相談ください。

里山的な環境の建物では、よく屋内に出てきたり、長靴の中に入っていたりします。そこで知らずに履くと咬まれてしまうことがあります。ムカデの毒は人によりますが、左手をかまれて左半身が半日以上動かなかったりした人もいるそうです。よく見るのはトビズムカデ Scolopendra subspinipes mutilans Attems, 1930(英名:chinese red-headed centipede)ですが、かなり痛いので気をつけましょう。この近似種のアオズムカデ Scolopendra japonica L. Koch, 1878がこの系統では強い毒とされているようです。トビズムカデの学名をいろいろ調べましたが、命名者がL. KochとAttemsの2人が出てきて、どちらが正しいのか分かりません。年代でいうとL. Kochの方に優先権があるのですが、何か命名法的措置がとられてのでしょうか。忙しいので、あんまり余計なことに手を出したくないのですが、調べないといけませんね。ちなみに英名にcentipedeとありますが、意味は百本の脚。そのまま訳されて「百足」と当て字をされたのかも知れません。分類群名(ラテン語)はChilopoda(唇脚類)であり、ぜんぜん違いますね。

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湿度が高いのでご注意ください

ツヤコチャタテ今日も大阪は雨です。昨晩は家の中の湿度が高かったです。湿度が高いと、家の中にカビが生えてそれを食べるヒラタチャタテ Liposcelis bostrichoohilus Badonnel, 1931や、湿気虫と呼ばれるセイヨウシミ Lepisma saccharina Linnaeus, 1758が活発になるかもしれません。ちなみに写真はツヤコチャタテ Lepinotus reticulatus Enderlein, 1905 です。翅が短くなっていて、腹部がツヤツヤなので他のチャタテムシとはすぐに区別が付きます。

カビは空気の流れがよく、乾燥すると発生しにくいのShimiで、家の中の湿気は換気を良くするといいのですが、窓を開放すると外で活動しているハエなどが入ってきてしまいます。ですからこういう時は、家の換気扇を24時間つけておくとよくなりますよ。でも換気扇の電気代ってどれぐらいなんでしょう?って気になさる方もいらっしゃいますが、私はそれをお勧めしています。

セイヨウシミはこれまで写真を使ってきましたが、それもなくなってしまったので、私の書いた原図にしました。写真の調達をしないといけなくなってきました・・・。

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雨ですね

大阪は昨日今日と雨が降っていますが、明日も雨模様だそうです。土砂災害には気をつけないといけませんね。

ノミバッタ以前、高槻と亀岡の県境に出かけたことを書きましたが、その時に採集したものの中にノミバッタ Xya japonica (de Haan, 1842) が入っていました。私の奥さんが採集したものです。アリヅカコオロギ類と並んで小さいバッタ類ですが、畑地や河川敷などでよく見かけるバッタです。この他にはケバエの一種やヒメアカホシテントウ、イチモンジカメノコハムシなどを採集しましたが、雨天のため中止しました。

フィルムケースに入れていたみたいですが、常に一度使用したものは洗ってから使わないと、このようにガの鱗粉で汚くなってます。これを綺麗にするにはちょっとしんどいかな。

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いろいろと忙しいですね

GWもわれわれは終わりましたが、まだ続いている方もいらっしゃるでしょう。皆さんはどうでしたか? ゆっくり休めましたか?

私は妻の実家に行ってゆっくりさせていただきましたが、義母が手首を骨折してしまい、心配しています。利き腕じゃない方なので、少しはましですが。

そして、GWが明けると休みの間に溜まっていた仕事の対応をしないといけません。異物混入や調査など予定がいっぱい詰まってます。だから今日はあんまり書くことが出来ません・・・。ごめんなさい。写真もないなぁ・・・。

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羽アリが出ています

ヤマトシロアリ有翅虫3今日もいい天気ですね。昨日も良かったんですが、暑くてどないしよか、と思いました。子供たちは元気にテニスをしてました。年をとるとだめですね。

また明日から当社は3連休をいただきます。GWもいよいよ終わりに近づきました。

しかし、先週あたりからシロアリの羽アリが出てきているようです。当社も現場に出る人はがんばってくださってます。この休みに出ないことが一番なんですが・・・。家の中でも、お風呂場や炊事場などは気をつけてくださいね。羽がいっぱい落ちてるとシロアリかもしれません。

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アシナガバチ

今年のGWは連続ではないので、暦どおりに出勤される方もいらっしゃれば大型連休になっている方もいらっしゃると思います。子供たちもどこかに連れていってあげればいいのですが、あんまり遠出をしたくないなぁ、というのが私の気持ちです。

アシナガバチ営巣初期昨日は妻の大学のクラブの同窓会で、高槻と亀岡の境界周辺に行き、バーベキューをするというので運転手として行きました。子供たちはその施設にある木工クラフトで車や表札、ログハウスの貯金箱などを作成したりして楽しんでました。その施設の土産物販売所の建物にアシナガバチが巣作りを始めていました。よく見ると育房1つ1つにすでに産卵されています。多くの人がいるので何の種類かを確かめることはできませんでした。

皆さんの家の軒先もチェックしてみてください。そろそろアシナガバチの営巣が始まってきましたよ。

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昆虫の分類56とGW休業日のお知らせ(再)

先日お知らせしましたが、もう一度ゴールデンウィークの休業日をお知らせいたします。4月29日、5月1日、5月3~5日がお休みになりますので、ご注意ください。

アカイエカ3さて、昆虫の目 Order を簡単に説明しながら続けてきましたが、今回で最終回になります。最終回はハエ目 Diptera です。学名の意味は2枚の翅という意味で、ハエ目の特徴である後翅が平均棍に矮小変化して前翅だけに見えることによります。これまで説明した目には、無翅昆虫を除いて学名の最後に「~ptera」とついてあるように、Carolus Linnaeus が翅を特徴として名付けられました。しかし一度翅を獲得した昆アリスアブ虫から派生して進化し、翅がまったくなくなってしまう昆虫はさまざまなグループにあり、生活する上で翅が必要なくなったためと考えられるものが多いのです。これらは仮説であり、真実は分かりません。

ハエ目は世界から約154,000種が記載されていますが、この2倍までの種数になるだろうといわれている多様なグループです。実際、日本でもまだまだ未記載種が存在しツマグロキンバエており、研究者たちが日々がんばっておられます。ハエ目には長角亜目(糸角亜目、カ亜目)Nematocera と短角亜目(ハエ亜目)Brachycera に分けられます。触角を見ていただくと、長角亜目は触角が糸のように細く長くなっていて、短角亜目はさまざまな形があり、短くなっています。短角亜目はさらに直縫短角群 Orthorrhaphaと環縫短角群 Cyclorrhapha に分けられます。直縫短角群にはアブなどの仲間が含まシュモクバエの一種れており、環縫短角群にはハナアブやハエの仲間が含まれます。環縫短角群はさらに無額嚢節 Aschizaと額嚢節 Schizophora に分けられ、額嚢を持たないグループ(ハナアブ、ノミバエ)と、額嚢と呼ばれる部分を反転させて囲蛹殻を破り出てくるグループ(残りのハエ群)とがあります。これは以前に動画でお見せしたと思います。気になる方は過去のブログを見てください。

額嚢節はさらに無弁翅亜節 Acalyptratae と弁翅亜節 Calyotrataeに分けられます。これは翅の基部に覆弁があるかないかで分けています。これも重要な形質で、キンバエ類の種の同定に使用されることもあります。ハエ目の中には害虫になっている種も多く、われわれの業界ではよく見るグループでしょう。ハエ類は産卵を腐肉や生ゴミにしたあと、食事の時に食べ物にとまったりすることで、病原菌を媒介することで嫌われています。でも見ていると翅脈や形態が多様で面白いグループです。写真は上から順番にアカイエカ Culex pipens pallens Coquillet, 1898、トゲアリスアブ Microdon oitanus Shiraki, 1930、ツマグロキンバエ Stomorhina obsoleta (Wiedemann, 1830)、シュモクバエの一種 Diopsinae gen. et sp. (ベトナム産)です。

これで昆虫の目の簡単な説明を終わりますが、これまで書いてきたことに加えて、もう少し情報を書きたい、研究も進んで新知見などをもう少し盛り込みたかったと思いました。それらはまたの機会にして、これでいろいろなグループに興味を持ってくれればいいなぁと思ってます。

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昆虫の分類55

今朝は通勤路である阪急の十三で人身事故があり、回り道をしました。運転再開が何時かという情報は聞かずに、JRを使ってきたんですが、駅を降りてから少し遠かったので、少し疲れてます。

DSCN0012今日はノミ目 Siphonaptera です。学名は管がある翅のないもの、という意味です。”siphon”と”aptera”と分けるのですが、前者はコーヒーを入れるときに使うサイフォンと同じで、口の形態を表してます。後者は「翅」にラテン語の否定の接頭辞「a」とつけて「翅のない」という意味になります。翅がないのでよくシラミと同じ仲間と思っていらっしゃる方も多く、幼虫がイモムシ型だと聞くとびっくりされます。また、フリーマーケットというものがありますが、これはflea marketと英語で書かれ「蚤の市」のことです。これもfree marketと間違える方がいらっしゃるようです。

ネコノミ2世界で約2,000種が記載されていますが、このうち約15%は不適格名であるという論文があります。南極を含む全大陸から記録があり、記載された多くの種はユーラシア大陸のものです。南極に棲むのは海獣か人が持ち込んだイヌなどに寄生するんでしょう。体型は左右に押しつぶされたように平圧され、体毛の中を動きやすいように進化したと考えられています。また、体に刺毛が生えているので、後退できないと聞いたことがあります。日本のノミに関しては、大阪大学の阪口浩平博士がモノグラフを纏めていらっしゃいます。阪口先生は保育社から刊行された「世界の昆虫」(全6巻)を著した方でもあります。昆虫の研究者にとってはバイブルのようになっていますが、絶版になっているので、古本屋ではセットで15~20万円ぐらいで販売されてるようです。欲しいけど手が出ない古本です。

よく相談を受けましたが、ひどいのになると、工場内に母ネコが侵入して出産した後、ネコノミが大量に発生して、人が通ると膝より下の部分に真っ黒になるほど群がってくるということがあります。普通の民家でも、裏の空き地でネコの出産があり、ノラネコとしてそこに生息していると被害に遭う場合もありますので、気をつけましょう。今日の写真は2枚ともネコノミ Ctenocephalides felis felis (Bouche, 1835) です。というか、後は未同定のノミがあって後回しになっている状態です。いろいろな種類が欲しいところですが。

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ゴールデンウィークの休業日のお知らせ

2016GW当社をいつもご愛顧いただきありがとうございます。いよいよ今週末からゴールデンウィークが始まります。当社の休業日をお知らせいたします。

当社の休業日は暦どおりで、4月29日(金)、5月1日(日)、5月3日(火)~5月5日(木)を休業日とさせていただきます。この間はお電話をいただいてもお受けできませんが、平日は営業しておりますのでよろしくお願いいたします。

 

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